バリ舞踊ダンサーが育つまで

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ミナです。 やりたいことが見つかると、やらずにいられない性格。 これからはもっと素直に、もっと自分の想いのままに生きたいと思い、 長年暮らしていた東京を離れ、2017年12月から故郷鹿児島で暮らしています。 2018年1月10日に日本を出て、特に予定を決めず、 海外の行きたい国をしばらくぶらぶらする旅に出ました。 2018年11月に帰国後、「旅で出会った人たちに、鹿児島に来てもらいたい」と いう想いになり、拠点を探し始めます。 そして、自然豊かな鹿児島で、素敵な場所に出会いました。 2019年は、鹿児島県薩摩地方でシンプルな暮らしを送りながら 外国人向けの民泊を始めました。 そして突然飛び込んできた「スターシード」という言葉。 2019年後半から「宇宙」に目覚めます。 これからは「スターシード」であることを自覚して 今まで以上に自由気ままに、生きていきます。
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3月3日(土)

ちょうど1週間前の土曜日。初めてバリ舞踊を観た。

 

↓こちらが初めてのバリ舞踊鑑賞の投稿記事↓

グヌン・サリ公演 in ウブド

 

そしてその時に知り合いになったロバートさんから

バリ舞踊について、いろんな話を聞くことができた。

 

バリではたくさんの日本人女性がバリ舞踊を学んでいて、

実際に日本で公演をするくらい人気があるとのこと。

 

そしてそのほとんどはデンパサールスタイル。

これはデンパサールという場所に芸術大学もあり、バリ舞踊の

学校もあるので、そこで一般的に「バリ舞踊」と言われている

スタイルが教えられ、踊られているという。

日本人女性のほとんどは、このデンパサールでバリ人の先生から

学び、上手になった日本人が、今度は日本でバリ舞踊を教えて

いく、みたいな流れになっているとのこと。

 

バリ舞踊は、バリの代表的なアートとして、世界中で有名になって

おり、バリで元々踊られていた、宗教的な要素の強い踊りから

少しずつ「観せる芸能」として、改良が加えられたりして変化して

いったとのこと。それがデンパサールスタイルらしい。

 

で、私が今回鑑賞したウブドでのバリ舞踊は、プリアタン村という

小さな地域で踊られているスタイル。

外国人を受け入れることはしないで、昔から伝えられている伝統的な

形を忠実に守る。

それがプリアタンスタイル。

肘を広げるポーズのときに、背中の肩甲骨がくっつくくらいに胸をはる?

とか、ポーズの形にいろいろと違いがあるとのこと。

 

ロバートさんは、この5年近く、ほぼ毎日バリ舞踊鑑賞をしつつ

それを動画に撮ってはYouTubeにあげて紹介している。

そして、優秀なダンサーさんには、自宅を練習場所として提供したり、

才能はあるけど、まだ練習環境が整っていない地元の女の子に

チャンスが来るように、プロのダンサーさんに声かけをしたり、

すべて個人的に、プリアタン村のバリ舞踊を支える支援をしている。

 

このロバートさんと知り合いになれたおかげで、毎回特等席(一番前の真ん中!)

を予約してもらえて、ダンサーさんとも知り合いになれた。

本当にありがたい!感謝!

 

そして今日は、「昼間に個人レッスンがあるけど、見たい?」とロバートさん宅

に誘っていただいた。

 

教える先生は、昨日のティルタ・サリ公演にも出演していたDayuさん。

この左側の方。

Dayuさんは週に数回、ロバートさんの自宅を借りて

個人レッスンを行なっている。

生徒さんは、日本人の大学生、ゆかちゃん。

彼女は、ここプリアタン村でプリアタンスタイルのバリ舞踊を

学び始めてからまだ5ヶ月だけど、小さい舞台に立てるくらい

レベルアップしている。私がすごいなぁと思うのは、彼女は

外国人を受け入れる体制が整っていない、このプリアタンの

ダンスコミュニティーに単身で飛び込んで、周りの人たちにも

受け入れられ、溶け込んでいることだ。

そして努力家。

毎日毎日練習に明け暮れている。

ロバートさんも、彼女の熱心さと、周りに愛される性格を

とてもよく褒める。

 

バリで、大勢の日本人コミュニティーがある中で、「周りと違うこと」をするのは

プレッシャーやストレスが多いと思う。

人はそれぞれ価値観があるので、それが違う人から意見や批判をもらうと

本当に苦しい。

でも、自分の価値観を大事にして、「何がやりたいのか?」を正直に感じて

その道を進むことはとても大切なことだと思う。

 

そういう意味で、ゆかちゃんが、いろんなことに悩みながらも、自分が大好きな

「プリアタンのバリ舞踊」を学ぶ道を選んで、それを自分の力で切り開いている

ことに、私はすごーーーく感動する。

コツコツ、コツコツ。。。すごいなぁ。。。と。

 

ということで、今日の個人レッスンを楽しみにやってきた私。

ロバートさん宅に着いたら、飲み物とバリのお菓子でおもてなしされる。

手作りパイナップルジュース!素朴なモチモチのお菓子!美味しい!

 

しばらくして先生も到着し、レッスンスタート。

実際の舞台のビデオから流れる音楽に合わせて、一つ一つ丁寧に

指導している。

 

そしてこの日は、先生が声をかけて、若干15歳の女の子も参加。

15歳だけど、その佇まいとか、バリダンサーとして、才能のある

子なんだろうなぁというのがよくわかる。

話しているのを見ると、可愛い無邪気な女の子。。。

 

熱心な指導。優しくて、和やかな雰囲気。

笑顔で教えるDayuさんも自然で楽しそうだし、バリ舞踊というのは、

暮らしの中に根づいた「子どもたちが楽しく習いながら、身につくもの」

として、受け継がれてきたんだろうなぁというのが見えた。

途中で休憩を挟みながら、2時間のレッスンが終了。

ランチビュッフェが用意されていた。

バリ人のお手伝いさんが作ってくれた、料理。

全部美味しかった!!

15歳の女の子が今日のレッスンに参加したことで、

ロバートさんは少し気になっていることがあった。

日本人のゆかちゃんはお金を払ってレッスンを受けている。

それに対して、女の子は無料でレッスンを受ける。

先生が声をかけて。女の子は、いわば同じ舞台に立つ

ライバルになるわけだから。

 

そのことを、ロバートさんがゆかちゃんに質問していた。

「大丈夫?」と。

 

でも、ゆかちゃんはニッコリ笑っていた。

「問題ない」と。

 

謙虚な姿勢。

 

こういう、バリの人々の文化に対する理解や尊敬の気持ちが

彼女が地元の人たちに受け入れられていることにつながってる

んだろうなぁと思う。

 

ロバートさんにお礼を言って、一度ゲストハウスに戻り、

夜にグヌン・サリ公演へ。

Dayuさんも出演する。

 

前回は、屋根のあるところにステージがあったんだけど、今日は

野外ステージ。

ガムランが空に響いて、幻想的な雰囲気と美しいダンス。

 

そして、このグヌン・サリでは、土曜日公演の場合、地元の人たちは

席には座れないけれども、無料で鑑賞することができる。

子どもたちが、兄弟で、お母さんに連れられて、おばあちゃんに

連れられて、この伝統的なバリ舞踊を楽しみに観に来ているのだ。

こんなに小さい頃から、バリ舞踊を肌身で感じて楽しんでるなんて、

豊かだなと思う。すごく良い雰囲気。

 

地域の子どもたちは、バリ舞踊を習って、本物を観にきて、

ときにはダンサーの踊りを真似したりして過ごしながら、

大きく育っていく。

夢中になって見入っている子どもたち。

可愛い。。。

そしてこの中から、将来のバリダンサーや楽器奏者が育っていくわけで。

 

なんだか、この1週間、そして今日1日を通して、

バリ舞踊というものを学ばせてもらった気がする。

 

あの華やかな公演に含まれている、いろんなこと。

深い伝統文化だなぁと感動した1日だった。

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ミナです。 やりたいことが見つかると、やらずにいられない性格。 これからはもっと素直に、もっと自分の想いのままに生きたいと思い、 長年暮らしていた東京を離れ、2017年12月から故郷鹿児島で暮らしています。 2018年1月10日に日本を出て、特に予定を決めず、 海外の行きたい国をしばらくぶらぶらする旅に出ました。 2018年11月に帰国後、「旅で出会った人たちに、鹿児島に来てもらいたい」と いう想いになり、拠点を探し始めます。 そして、自然豊かな鹿児島で、素敵な場所に出会いました。 2019年は、鹿児島県薩摩地方でシンプルな暮らしを送りながら 外国人向けの民泊を始めました。 そして突然飛び込んできた「スターシード」という言葉。 2019年後半から「宇宙」に目覚めます。 これからは「スターシード」であることを自覚して 今まで以上に自由気ままに、生きていきます。
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