空飛ぶインタビュー。カンボディアのお坊さんにQ&A
あー、長かった、フライト。
フランスから台北経由で、昨日日本に帰国しました。
日本に着いても、関西国際空港から鹿児島へ飛びます。トランジットが6時間。
あまりに疲れていたので、空港のベンチで横になって2時間近く昼寝しました。
起きたらお腹が空いたので、たこ焼きと抹茶アイスを食べました。
大阪、たこ焼き最高!
こんにちは。ミナです。
フランス、シャルル・ド・ゴール空港から台北までのフライト、13時間ありました。
「空いてて欲しいなぁー」なんて思ってたけど、ほぼ満席。
自分の座席を探して前へ進んで行きました。
今回の座席は3人がけの窓際。
「あー。。。。通路側がよかったなぁ。。。」
なんて思いながら、自分の座席の隣を見たら、鮮やかなオレンジ色が飛び込んできました。
お坊さんです。
「わたしの隣、お坊さんだー!」と急にワクワクし始めました。
ちなみに鮮やかなオレンジ色とは、このことです。
↑この写真はタイのお寺で撮ったもの。
同じ法衣だったので、「タイのお坊さんかな?」と思って、声をかけてみました。
わたし:お坊さんですよね?
お坊さん:そうです。
わたし:どこの国の方ですか?
お坊さん:カンボディアです。
カンボディアの僧侶、ライさんとの出会いでした。
ライさんは、カンボディア生まれ。
自分で「出家したい」と思って、出家したそうです。
家族の中で僧侶は1人だけ。
「出家するって決めたときに、ご両親とかはどんな感じでした?」と聞いたら、
「あーそう、みたいな感じでした。怒ったりもしませんでしたね。」とのこと。
ライさんが気さくな人だとわかり、これはチャンス!といっぱいお話してもらいました。
ではここから、カンボディアのお坊さんとわたしのQ&Aをどうぞ。
もくじ
Q1:カンボディアのお坊さんがフランスで何してたの?
まさか、観光旅行でパリを満喫、イェーイ!なんてことはないでしょうから、どうしてフランス
にいたのだろう?というのが最初に浮かんだ疑問。
A(答え):フランスにある、カンボディアのお寺にいました。
ですよね、お寺ですよね。フランスにもあるんだー。
ヨーロッパにも、少ないながらカンボディアのお寺があるそうで、今回はフランスとスイスの
お寺にいたそうです。スイスの3週間を含め、全部で2ヶ月の滞在。
フランスのお寺に、知り合いの僧侶がいらして、その人に会いに行って、しばらくフランスの
お寺に滞在していたそうです。そこで「ここ(フランス)のお寺に来てもらえないか?」と
オファーされたそうですが、まだ考え中。「たぶんしばらくはカンボディアかな」って言って
ました。
ちなみに日本にもカンボディアのお寺が2カ所あるらしいです。
(ライさんも「確か、2カ所あるって聞いたことある」くらいの感じでしたが)
Q2:お坊さんは、ヨーロッパで何食べてんの?
アジアのお坊さんは、托鉢しているイメージが強いので、「ご飯どうしてるんだろう?」
と思って聞いたところ、ヨーロッパで托鉢はしないそうです。
家を回っても、留守宅が多く、托鉢は難しい環境らしい。
でも、お寺に野菜などの食品を寄付してくれる方々がいるそうで、それを自分たちで料理してい
るそうです。納得。
よって、
A(答え):自炊してます
Q3:毎日何してますか?
アジアでは朝の托鉢、みたいなイメージがあったので、托鉢しないんだったら、その間の時間
があるだろうし、毎日何やってるのかなー?と思って聞いてみました。
A(答え):掃除、食事などの身の回りのこと以外に、1日2回の読経、その他の時間は勉強
とのことでした。
ちなみに瞑想はしますか?と聞いたら、「自分のお寺ではほとんどやらないけど、瞑想をする
人たちは、別に瞑想センターのような、瞑想する施設があるので、そこではやってます」との
話でした。
Q4:何の勉強してるんですか?
A(答え):仏教の勉強
勉強、という言葉が出てきたので、「なんの勉強してるのかな?」と思い聞いてみたところ
やはり全て仏教に関する勉強でした。
一応、「仏教徒以外の人たちを理解するため」という意味で、キリスト教やイスラム教、その他
の宗教ではどんな教えを説いているのか?それを信仰する人たちがどんな暮らしをするのか?な
など、他宗教についても歴史などを含め、広く浅く勉強するそうです。
その仏教関連の勉強をしていく中で、自分が専門とする分野を深く学んでいく人もいるようで
ライさんの専門はサンスクリット語。
スリランカの大学で1年半、サンスクリット語を教えていたそうです。
出家してから早い段階でスリランカへのお寺に行って、そこに20年程いたので、人生の多く
を過ごしたのは、カンボディアというよりスリランカです、とのことでした。
スリランカの経験から、ライさんは今後「教える側」として、世界各地にあるカンボディアのお
寺で自分の働ける場所があればそこに行く、という形になっていくみたいです。
Q5:どうしてカンボディアに戻ったの?
スリランカで長い間過ごして、教える仕事までしてたのに、どうしてカンボディアに戻ったのか
なと思って聞いてみたら、
A(答え):親が歳をとったから
自分の兄弟がそばに住んで面倒見てるし、問題ないんだけど、なんとなく「親も歳をとったし、
しばらく祖国カンボディアで暮らしたいな」という気持ちになったそうです。
実家から、ライさんが住んでいるお寺までは200kmくらい離れているんだけど、それでも
国内だったら行ける距離だから、って言ってました。
感想
わたしの質問に丁寧に答えてくれたライさん。
質問に答えてくれるだけでなく、わたしにも「パリには何日間くらいいたの?」とか、「ベルギ
ーにいる友達って日本語喋れるの?」とか、話しかけてくれたり、映画に夢中になって、飲み物
が配られてるのに気づかない私に、脇腹ちょんちょんつついて、「飲み物きてるよ」って教えて
くれたり。
本当に気さくな人でした。
わたしの勝手なイメージで、もうお坊さんっつったら、飛行機乗ってる間とか、目つぶって瞑想
とかしちゃうのかなー?なんて思ってたんだけど、映画めちゃくちゃ観てたし(笑)
親が歳をとったから近くに住もう、とか、フランスのお寺に来てって言われてるけど、まだ
迷ってる、とか(声かけてもらったら、「これは必然だ」とかいうのじゃないんだー!と驚い
てしまったわたし(笑))、「出家した」と言っても、そんなに俗世間から離れてる感じじゃな
いのね、というカジュアルな印象でした。
マザーテレサが、修道院に行くことを決めたときに、家族と別れて、そのまま一生母親と会うこ
とはなかった、とか、そういうのを本で読んでたりしていたものだから、「出家」と聞くと、
「神に尽くす人生を選びます!」みたいなイメージを勝手に持っていたので。
だから、タイでお坊さんがスマホ片手に観光してたりすると、「あれー?なんかカジュアル
ぅ!?」と驚いていました。それから、「出家するってどういうことなんだろう?」と、
特にアジアでたくさんのお寺やお坊さんを見かけると、不思議に思ってました。
今回ライさんと話をしてみて、アジアのお坊さんってこんな普通な感じなのね。
と妙に納得できました。
お寺と一般人が近い関係。
だからあんなにたくさんお坊さんがいるのかなーっと。
(勝手な想像。。。)
ヨーロッパ一人旅の最後は、なかなかできない貴重な体験となりました。
ライさん、ありがとう!