隣の猫はよく喋る猫だ
2月13日(火)
Phingboon宿泊初日の夜は、電気を消すと、暗闇。
虫の声とかがかすかに聞こえるくらい静か。
夜の9時ごろベッドに入って、目が覚めたら7時だった。
少し肌寒いくらいの朝だ。
暖かい番茶を飲んで、しばらく気功をしていると
体がとてもスッキリした。
8時半ごろ、賑やかな声が聞こえた。
「ミィナァー」
ブゥバーンだ。
カチャカチャと食器の音をさせながら、大きなお盆を抱えてる。
「朝ごはんよ」とテーブルにお鍋と食器、薬味が入ったガラスの器を
トレイごと置いてくれた。
昨日の午後、近くにお店もなさそうだったので「果物とか買えるところある?」
と聞いたところ、どこかのマーケットでカットフルーツを買ってきてくれて
その時に「毎朝、無料で朝食つけるからね」と言ってくれた。
お鍋にいっぱい、白身魚の雑炊!、目玉焼き、それから庭で採れたというバナナ。
ブゥバーンに「今日はシティに行くから、夕方帰るわね、お昼はどうする?」
と聞かれたので、「雑炊たくさんあるから、ランチもこれ食べる」
と答えたところ
「じゃ、この雑炊をチャンニイに温めてもらって。」とにっこり笑った。
そして、「May I take a picture?(写真撮ってもいい?)」と聞いてくれた。
「日本人が来てくれたから、友達に見せたい」と言って。
「もちろん!」と一緒に並んで写真を撮った。
写真を撮り終わると「じゃあ行ってくるわねぇー。」とブゥバーン外出。
じゃ、朝食にしましょう、とさっそく雑炊をいただくことにした。
おいしい!
白身魚がホロリと柔らかく、出汁がきいていて、薬味と、エビとナッツの
ふりかけみたいなのが味と食感のアクセントになってる。
2杯食べたらお腹いっぱいになった。
午前中は気功とパソコン。
午後はシャワー浴びて(ドライヤーがないので、昼間の暑い時間帯に髪を
洗うのがちょうどいい)、そのまま洗濯。数時間で洗濯物はカラカラに乾く。
と、お昼を過ぎた頃、猫の鳴き声が近づいてきた。
「にゃー。にゃー。にゃー。」
明らかに私に向かって喋ってる。
近づこうとすると、すぐに逃げて遠くから私を見つめる。
そして再び「にゃー。にゃー。」
えー?わかんないけど、お腹空いたのかなぁ?と思いながら
そのままにしておくと、今度は近づいてきた。
「どうしたの?」と声をかけながらご挨拶。
私の指先の匂いをクンクン嗅いで、挨拶終了。
友達になった。
撫でてみると、ゴロンと横になる。
そのまま庭まで歩いて行くと、にゃーにゃー喋りながらついてくる。
庭作業をしていたチャンニイに「ここのペット?」と聞くと
ブンブン顔を横に振って、遠くの林を指差した。
見えないけど、お隣のうちの猫らしい。
仲良くなったこの猫。
午後中私のそばにいた。
目があうと「にゃー。」トイレに行くとドアの前まで来て「にゃー。」
私がトイレから出てくるまで後追い、「にゃー。にゃー。」
そして夕方になると、歩く私の足元に絡みつき始めた。
何回も踏みそうになる。。。
しばらくそうやって歩いていると、今度は私の素足にカプッと噛み付く
ようになった。二、三歩歩く度にカプッ。
甘噛みなんだけど、歯が尖っているのでちょっと痛い。
「えー!?これはなんと言ってるんだ?」戸惑う私。
噛まれないように、サンダルを履いたりなんかして、その日の夜は終わった。
翌日。
お昼近くになって、またやってきた猫。
「にゃー。にゃー。」と今日もよく喋る。絡みつく、カプッと噛む。
特に予定がない私は、今日はこの子に徹底的に向き合うことに決めていた。
なんでもないことを話しかけながら、ずっと撫で続けた。
抱っこもして、「にゃー。」と呼ばれれば返事もして、とにかく応えた。
すると、1・2時間したところで、猫の様子がかなり落ち着いてきたのが
わかった。私がトイレに行っても後追いしなくなり、戻ってきたら
「にゃー。」と一言。足も全く噛まなくなった。リラックスして寝てる。
猫が大好きな従姉妹にラインで質問したら、甘噛みは「かまってぇ」という
ことだったらしい。人懐こい子。
その後もずっと滞在中、この子は昼間から夜暗くなるまで私と一緒に
過ごしてくれた。ずっと甘えん坊だった。