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古民家リノベーションものがたり1-素敵な家に出逢うまで-

「何もない」からの始まり

2018年11月初旬、わたしはチェンマイ北部のあるお寺にいました。

チェンマイで習った「気功マッサージ」の先生が、僧侶の針治療をするために由緒あるお寺に行く

から、と生徒数名を一緒に連れて行ってくださったのです。

前日の夜に到着して、お寺に宿泊。

翌朝4時から瞑想。

その後休憩を挟んで、朝の読経を聞き、僧侶の朝食を準備するために

集まった地域住民の皆さんと一緒に朝食をいただく。

とても静かな環境で、自分と向き合う1泊2日でした。

1泊2日のお寺宿泊が終わったとき、一つの想いが固まっていました。

「2018年1月に始めた、この海外ひとり旅は一旦終了だなー。」

一言で表現するなら「満足感」でした。

「あー、楽しかったなぁ。。。」という感覚です。

ということで、数日後に日本に帰国。

鹿児島での暮らしが始まりました。

さて、なにしよう。。。。

1年前に所持品は(ダンボール5箱分残して)ほぼ手放したし、

旅の資金はほとんど残っていない。

会社員として、月曜から金曜まで、朝9時から夕方5時まで働く生活には戻らないって決めた

(だから仕事もない)。

「何もない」からの始まりでした。

いつも自分の軸に戻る

2017年から「自分の想いのままに生きる」ようにしてます。

親とか、友達とか、世間の常識とか、いろんな価値観がある中で

「わたしはどうしたいのか?」

という、「他人の評価を軸にしない」生き方が感覚的にわかるようになるまで

しばらく時間がかかりました。

無意識に「誰かに認めてもらう」ために判断する自分がホンモノだと思っていたので。

なので、一旦「考える」ことを全部やめました。

「気が向いたら」を軸にしました。

「あれ?こないだ(自分で)言ってたことと矛盾してない?」

「(周りの人に)どう思われるかなぁ?」

「(そんなことするの)無駄?」

「めちゃくちゃ非効率!」

そんなこんなの頭の中の声を全部無視して、

「やりたいように」生きてみました。

少しずつ、少しずつ。

そしたら、価値観が変わり始めて、やりたいことが出てきて、

それを後押しするかのように、うまく物事が運ぶようになりました。

だから、旅を終えて、

「自然に囲まれた場所で、ミニマリズムな暮らしをしながら

海外の人が日本のシンプルな田舎暮らしを楽しめるような

そんなお家に住んで、ゲストハウスやりたいなー。」

なんてことを思い描き始めたとき、

「わたしがそれをやらせてもらえるなら、思いっきり楽しもう!

必要なものは、必ず目の前に現れるはず。」

と、なんの根拠もなく信じることができました。

さらに興味深いのは、そのときのわたしには(1年前には考えられなかったけど)

「そうだね!そのうち何か降ってくるよ。なんか良いご縁がやってくるよ。」

と何の根拠もないわたしの発言に、めちゃくちゃ前向きな反応をしてくれる友達が

周りにいてくれることでした。

(自分軸で生き始めたら、それを応援してくれる、似たような感覚の仲間が

どんどん増えていくみたいです。)

何の根拠もないのに、ワクワクしました。

好きなことをしながら過ごす

それからしばらく、とにかくのんびりしてました。

本が好きなので、図書館へ行き、気になる本は片っ端から読みます。

「自分が住みたい家」のイメージが膨らむような雑誌を借りて、

眺めたりしていました。

そして、会いたい友達に会って、カフェでお茶を飲みながら

自分がこれからやりたいことを話して聞いてもらいました。

そうやって、想いのままに行動していれば、何かが始まるはず

と思っていました。

(わたしがやらせてもらえるならば。。。が前提ですが(笑)

ダメだったら他のやりたいことを見つければいいと思ってます)

そして、12月の後半になって、少しずつ何かが動き始めました。

まずはバイトが始まった

12月も半ばを過ぎたある日の夜、友達に会いたくなって

「明日お茶しに行かない?」とLINEを送りました。

すると友達から返信があり、

「ゴメン、明日はダメだわ。職場見学に行くことになったんだよ」とのこと。

友達の知り合いが動物病院をやっていて、受付などをやってくれる

スタッフが足りないらしく、「空いてる時間だけでいいから、

(特に週末とか)手伝ってくれない?」と頼まれたので、まだわからないけど

ちょっとどんな感じか見に行ってくる、という話でした。

「何それ?面白そう!!」

「じゃあ、ミナちゃんも行く?」

「いいのっ?」

「大丈夫だと思うよ」

「行く〜!!」

ということで、翌日、友達と一緒に動物病院へ行かせてもらいました。

中を見せてもらい、仕事の説明をしてもらい、

「空いてる時間に手伝わせてもらう、くらいでもよければ」

と伝えると、「助かる〜!」とのことで翌日にはバイトがスタートしました。

即決。

時給のこと、通勤時間のこと(車で片道40分)、勤務時間のこと

(短時間勤務)、効率とか割に合うとか合わないとか、そういう視点で考えると

以前のわたしだったら「なんでやるの?」というバイトかもしれません。

でも、なぜか「あー、やってみたい!」と思っちゃったのです。

こうなると、選択肢は「やる」の一択でした。

ということで、バイトがスタートしました。

そのときは全然気づいていなかったけど、すでにわたしは、素敵な家に出会うまでの道を歩き始めていたのです。

人生って面白い。

つづく。。。