マレーシアで、なんとなく「チェンマイに行こうかな」という気持ちになったので
チケットをとって、移動することにした。
朝早い出発だったので、前日にクアラルンプール空港のカプセルホテルに宿泊。
空港でマレーシア最後の夜ご飯。
お客は少なく、カウンターで、所持金を全部使っちゃおうとメニューとにらめっこ
レジの女性に「明日フライトだから、マレーシアは今日が最後。このお金全部
使ってご飯食べようと思う。」なんてことを話しながら、お薦めメニューを
教えてもらう。お姉さんのお薦めのご飯に決め、「飲み物は?」と聞かれたので
お茶を頼もうとしたところ、お金が足りなかった。数十円。
「あー、足りないや。」
と飲み物は諦めようとした。
すると、レジのお姉さん、自分のズボンのポケットから足りない分のお金を取り出し
「残りは私のおごりよ」
と払ってくれた。
「いやいやいやいや。。。」と断ったが、
「いいから、いいから」と笑顔でお会計してくれる。
「ありがとう!!いただきます!!」
すっかりご好意に甘えて、ありがたくゴチになりました(笑)
酢豚風ご飯
本当に最後の最後まで、いろんな人によくしてもらって、
楽しく過ごすことができた。クアラルンプールありがとう!!
初めてのカプセルホテルで仮眠をとり
朝3時に起きて準備し、出発ゲートへと向かった。
3時間のフライト。
あっという間にチェンマイに到着した。
さて、ここからどうするか?
宿泊するホテルは、チェンマイの郊外にある。
念のため昨日ホテルの人にタクシーだといくらぐらいかかるのか?を
聞いておいたので、空港のタクシーカウンターに行こうとまずは空港内
をウロウロ、ATMでお金をおろし、とりあえずコーヒータイム。
どうしよーかなー?タクシー乗っちゃおうかなー。
なんて思いながら、空港の外に出てみた。
と、そこへ空港までのお客を乗せたトゥクトゥクを発見。
トゥクトゥクは、観光客や近距離移動のための三輪自動車で、
空港内で客引きをしたりしないように、基本的に空港へ入るのはできないこと
になっているらしい。なので、「どんなんかなー?乗ってみたいなぁ」と
思ってたんだけど、今日の移動は無理だと諦めていた。
でも目の前にトゥクトゥクいるなぁ。。。。
思わず運転手のおじさんに声をかけてしまった。
わたし:「(地図を見せながら)ここから30分くらい離れたところなんだけど」
おじさん:「あー、すごく遠い。最低でも600バーツかかるよ。」
わたし:「んー、でもホテルの人は500バーツって言ってた。」
すると、人の良さそうなおじさんは、んーーーーとしばらく悩み、苦笑いすると
「OK」と言って了承してくれた。
やったー!テンションが上がった私はさっさとトゥクトゥクに乗り込むと
「よろしくお願いしまーす」とチェンマイの初日がスタートした。
交通量が多い、ホコリのすごい道路をガタゴトガタゴト結構なスピードで進む。
あまりのスピード感と振動に、私がゲラゲラ笑いながら写真や動画を撮ってると
おじさんも楽しそうにいろいろと話しかけてくれた。
おじさん曰く、トゥクトゥクの運転手は副業で、本業は写真家。
自然の綺麗な写真を撮って、ネットのサイトに載せて売っているとのこと。
だから、街中を走るのはあまり好きじゃないから、こうして郊外に出て田舎を
走れるから嬉しい、と言ってくれた。
(後でサイトの写真を見せてもらったけど、おじさんの人柄を表してるような
優しい自然の写真がたくさん載っていた)
すっかりテンションが上がった私たち。
信号待ちにルームミラーで一緒に記念撮影(笑)
途中で長旅に向けてガソリンスタンドに寄ったり、
「日曜日にはクラフトマーケットがあるんだよ」っていう
通りを通ってくれたり
ずっとおしゃべりしながら楽しくドライブした。
そして。。。迷子(笑)
おじさん、真剣にスマホで確認中。
しかし、このスマホが古いとのことで、地図がなかなか出てこない。
ということで、すっかり浮かれた観光客だった私は、おじさんに
申し訳ないので、お手伝いすることに。
スマホで地図を確認し、後ろからおじさんをナビすることにした。
「おじさん、そこを右」
「そのまま左の方にじわっと曲がる道に沿って」
と、道案内しながら、最後は無事に宿泊先に到着した。
おじさんは、宿泊先のホテルを眺めると「素敵な場所だね。グッドチョイス!」
と笑い、荷物を下ろすのを手伝ってくれた。
結局30分で着くはずが、1時間以上の長いドライブになってしまい、
これからチェンマイ市内までの帰り道にお客を乗せる可能性はほぼゼロ。
なのに、私が値切った500バーツの料金のまま何も言わずにニコニコしてる。
おじさんの気持ちのいい対応と、楽しかった時間にチップをのせて支払いをすませ、
おじさんの撮った写真が載ってるサイトのアドレスをメモしてもらって
「ありがとうございましたー!」とお別れした。
後で、ホテルのスタッフに「ここまでトゥクトゥクで来たのは君が一人だけだよ。
普通、ドライバーが嫌がって断るし、暑いし、タクシーの方が安いからね」と笑われた。
いいんです。
おじさんと私、本当に楽しかったんだから。
チェンマイ初日、良いスタートとなった。